感動覚めやらぬ我々は、もう一度同じポイントでダイビングをすることにした。その2本目、その時に奇跡が起こった。
ダイバーなら誰もが夢見るジンベィとの出会い、期待も予想も無いままに起こった出来事は奇跡と呼んでもいいだろう。我々の喜びと驚きは空前絶後、誰もがレギを吹き飛ばす勢いで『ジンベィ』と叫んでいた。
みんなが一様にこれ程までに興奮したダイビングがあっただろうか。ボートに上がっても、皆声がうわずり落ち着きを無くしていた。まだ日没までは時間があった。再度ここに潜ろうと決めたことは、想像に難くないであろう。焦ってはいけない、休憩も取らなければ、と知りつつも、何故かいつもより手際よく機材のセッティングをしているメンバーたちであった。
ここでの3本目、誰も口には出さないが”柳の下のどじょう”ならぬ”珊瑚の上のジンベィ”を期待していた。
相変わらす珊瑚と小魚たちの絡み合いは美しく、根に沿ってゆっくりと移動する我々を見つけたかのようにギンガメアジとバラクーダが寄って来た。でも、ジンベィの再来は無くその日のダイビングを終えた。
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